5/12ベッセント米財務長官が来日した翌日、トランプ大統領がアメリカのハイテクや金融のビジネスリーダーと共に中国を訪問した。テクノロジー分野、イラン情勢、台湾問題などの協議に関心が集まったが、取引がまとまったのは農業分野のみと言われている。
今回のトランプ大統領の訪中は、4/7アンソロピック(Anthropic)社が発表した『Claude Mythos』が鍵だと思った。Claude Mythosは今、テクノロジー分野の話題の中心だ。テクノロジーの深化は猛スピードで、Claude Mythosはサイバーセキュリティーの突破能力が高すぎるため一般公開はされていない。
5/15日本経済新聞(WEB)にClaude Mythosの公開先が記されており、その中にエヌビディアの企業名もあった。今回の訪中同行者の中で、直前まで参加が不明だったエヌビディアのCEOジェンスン・ファン氏が同行した事実は興味深い。
TSMC、UMC、SMIC、エヌビディア、ARM、ザイリンクス、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、フォックスコン、シャープ、TPSCo、富士通三重工場、ジャパンディスプレイ、アリババ、ファーウエイなどは全て青幇(台湾のある一族)の支配下にあるとITアナリスト深田萌絵(敬称略)の著作『IT戦争の支配者たち』に記されている(P102)。同著には台湾半導体企業と中国の密接な関係、韓国半導体企業との関係、日本との関係について詳しく記されている。
同著は、読んでいて日本人としては悲しくなる内容ばかりだった。日本人が国内で発展させた半導体産業が、日本政府が進めてきた政策(企業に対して技術移転を要請するなど日本の国産半導体産業を守らない)によって衰退してきた事実。小遣い稼ぎをしなければならないほど豊かさを失った日本人による半導体技術の漏洩。日本人の企業幹部やエンジニアが技術移転(流出)によって報酬を得ていたことも書かれていた。
現在、世界の半導体製造の約7割をTSMC、UMC、SMICなど台湾浙江財閥系の企業が支配している(同著P174)。1986年に日米半導体協定が結ばれた後、徐々に半導体製造の仕事を台湾に移転し、その結果、大きくなったのが台湾半導体企業TSMCである(同著P177)。TSMCへの半導体依存は国家安全保障上の重大な問題であることに米政府は気づいているようだが、日本政府も同様の危機感を持ってもらいたい。日本は外資のTSMC熊本工場に国民の血税5千億円を差し出した。
一方、千歳市に事業所があるラピダスにも多額の税金や資金を投入している。国内半導体産業の復活は日本の大きな希望だ。外部のネガティブな情報戦にひるまず、重要な情報を守りつつ、国産の半導体製造を是非、成功させてほしい。そして、日本の製造業が復活する方向に向かってほしい。
同著の冒頭(P16)に『超限戦』についての記述がある。「超限戦」の提唱は、1999年に人民解放軍空軍の喬良(敬称略)と王湘穂(敬称略)で、手段を選ばない何でもありの狡猾な戦い方だ。「超限戦」の提唱者は中国人であるが、過去のアヘン戦争も植民地主義も人道主義(ヒューマニズム)からかけ離れており、「超限戦」はその延長線上にある。ヒューマニズム(人間の尊厳)を守りたいなら、これらの戦いに敗北するわけにはいかない。
話は変わるが、最近、日本の金利が上がっているという話を時々、目にする。高市総理の”食品への消費税を2年間ゼロにする”と発言した頃から上昇しているとのこと。2022年イギリスのトラスショックも首相の減税発言で財政規律の悪化に対する懸念が起こり債権売りが急増して当時の英国経済が混乱したという。
気になったので日本の政策金利を調べたら0.75%(2025年12月~)だった。少し上がっているが、低い水準なので安心した。(新発10年物国債の利回りは2.7%、確かに30年ぶりの高水準。)金融市場(マーケット)での債権の売買で動く金利は、計算上の金利(利払いまでの期間が短くなることにより手取りの金利が上がる)の部分が大きい。それだけではないにしても政策金利とは意味が違う。しかし、不安を煽り誤解を招くような情報操作が罷り通っている。政策の足を引っ張るメディアのあり方に疑問を持つ。未だに財政規律の健全化が正しいというプロパガンダを続けている。
「日銀も金融機関も生保も国債を持ち過ぎているから、もう国債の買い手がいない!資金調達ができない!新しい買い手を探さないといけない!」と、それがあたかも正しいかのような情報が流されているが、それは間違っていると思う。金融機関や生保などに国債を過剰に保有させる政策が間違っていると思う。政府が国債を発行したら、日銀の帳簿に同等の金額を書き込むだけでお金が生まれる。日銀はその役割を果たすために存在するし、国債を多量に保有するのは日銀だけで十分だ。(FRBは38兆ドル(約5940兆円)<先月引用の数字>保有している!!日銀もFRBもまだまだいける!世界が豊かになっただけ!世界の総資産が増えただけだ!)
そして日銀は、資金の必要な産業に運転資金を回す(貸す)だけで良い。その結果、経済が動き出す。金融機関や生保にも他の産業と同様に運転資金を回す(貸す)だけで良いのだ。ただ、生保が長期国債を保有することには意味がある。それは生命保険業として安定した財源で将来の保険金を提供するためだ。その形態は、社会の万人が必要だと認めているから成り立つと思う。
金融機関や生保が国債を保有しなくても国の財政には直接的な損害は無い。むしろ、金融機関や生保などが国債の売買によって政策に影響を与えるなら、保有額を制限した方が良いと思う。外資なら尚更だ。
財政規律に関する考え方にも問題があると思うが、それと共に現在は、国家の保有金額より一個人や一企業の保有金額の方が大きいという脅威的で制御不能な状況があり、その問題も大きいと思う。金融戦争でも負けている日本は、いつも金融市場(マーケット)に気を遣っているが、国力を回復して一般国民のための金融政策、経済政策を行ってほしい。
R8.5.26
*Google AIによる概要などWEBから多数の情報をお借りしました。
*超限戦(ちょうげんせん)…1999年に人民解放軍空軍の喬良と王湘穂がメディア戦ほか、手段を選ばない「超限戦」戦略を提唱。通常戦、貿易戦、外交戦、テロ戦、金融戦、インターネット戦、法規戦、心理戦、メディア戦など、超国家的・非接触攻撃を含む25種類の戦略によるグローバル時代の「新しい戦争」のやり方。
*『IT戦争の支配者たち』深田萌絵(敬称略)著 2022年7月4日第1刷発行 2025年5月13日第4刷発行…内容の引用で、文章をそのまま書いたものと、簡略化して書いたものが混じっていますので、正確な内容は書籍でご確認ください。
(個人的意見:深田萌絵さんの有能さは深く認めるところでありますが、残念なところは、その時々の思い込みで短絡的に味方にしておくべき相手に対してまで攻撃的な発言をしてしまう事がある点です。私も人の事は言えませんが。)
*YouTube(安野貴博の自由研究)【速報解説】AnthropicがClaude Mythosを公開しない理由とは?Opus 4.6超え/サンドボックスから自力で脱出/脆弱性を数千件/安全保障に影響?(4/20頃)
*日本経済新聞(WEB)Claude Mythosとは システム未知の脆弱性検知、悪用の恐れ(5/15)
米新興企業アンソロピックが開発した新型人工知能(AI)、同社のAIモデルの名称は「Haiku(俳句)」や「Sonnet(十四行詩)」など文学に関するものが多い。ミュトスの公開先巨大テック(AWS、アップル、グーグル、マイクロソフト、エヌビディア)、サイバーセキュリティ(クラウドストライク、パロアルトネットワークス)、通信(シスコシステムズ)、半導体(ブロードコム)、金融(JPモルガン・チェース)、非営利団体(米リナックス財団)その他に40超の組織が非公式で参加(一部抜粋)
*ミュトス…古代ギリシャ語で「言葉」「物語」「お話」を意味する言葉。
AIモデル「Claude Mythos(クロード・ミュトス)…米Anthropic(アンソロピック)社が発表した最上位のAIモデル、特にサイバーセキュリティの領域において異常なほど高い能力(OSやブラウザに潜む未知の脆弱性を短時間で発見する能力など)を持っており、悪用された際の危険性が非常に高いと判断された。そのため、一般公開は見送られており、現在は安全性・防御目的のために世界的な大手IT企業や金融機関(日本のメガバンクなどを含む)など限定された組織でのみ活用されている。(Google 検索より)
*moomoo証券(WEB)トランプ氏の中国訪問随行団リストが判明:スターCEOの黄氏、クック氏、マスク氏が同行へ Moomoo Macro Moover(5/13)
ウォール・ストリート・ジャーナルは同行が予想されるビジネスリーダーのリストを明らかにした。エヌビディアCEOジェンスン・ファン(黄仁勲)、テスラCEOイーロン・マスク、アップルCEOのティム・クック、エアロスペース(ゼネラル・エレクトリック)CEOのラリー・カルプ、ボーイングCEOのケリー・オートバーグ、ブラックロック・ファンディングCEOラリー・フィンク、ブラックストーンCEOスティーブン・シュワルツマン、マイクロン・テクノロジーCEOサンジャイ・メロートラ、マスターカード クラスA CEOマイケル・ミーバック、クアルコムCEOクリスティアーノ・アモン、ビザ クラスA ライアン・マキナーニー(一部抜粋)
*BBC NEWS(WEB)トランプ氏、習氏と米中首脳会談へ 北京に到着し歓迎を受ける(5/14)
現職の米大統領の訪中は約10年ぶり。
*YouTube(ANNnewsCH)台湾めぐり米国をけん制…2つの大国”警告”と”沈黙”友好ムードは?会談後に何が【報道ステーション】(5/14)
中国の大国意識が高まっている、競争でなく協力。習近平首席の”建設的戦略的安定関係”という新たな概念。大国同士の関係を安定させ、世界の80億人に我々が関わると述べた。米中が世界にとって大切なので、米中が責任を持って、世界を管理していきましょうと定義した。(一部抜粋)
*AFP●BB News(WEB)台湾、既に「独立国」だと表現 トランプ氏の警告受け(5/16)
【5月16日】(更新)ドナルド・トランプ米大統領が台湾に対し正式な独立宣言をしないよう警告したことを受け、台湾は16日、台湾は既に「独立国」だと表明した。(一部抜粋)
*YouTube(日テレNEWS)【トランプ氏が高市氏を擁護】習主席が非難も…トランプ大統領「すばらしい指導者だ」今月の首脳会談で(5/23)
中国・習近平主席米 中首脳会談で高市首相と台湾・頼清徳総統を名指しで非難
*ForbesJapan(WEB)中国が購入を見送った75万基のAI半導体ーーなぜエヌビディアに「追い風」になるのか(5/23)
米商務省がアリババ・テンセント・バイトダンスなどの中国の約10社に対しエヌビディアの半導体「H200」の購入を認めたと、ロイターが米国時間5月14日、関係者の話として独自に報じたが、トランプ大統領は5月15日、習近平国家主席との首脳会談からの帰路において、中国側が購入承認を「しないことを選んだ」と認めた。承認規模は1社あたり最大7万5000基、合計で約75万基。(内容を一部抜粋)
*Rapidus(ラピダス)株式会社…2022年8月設立、半導体製造の会社
*PRTIMES(WEB)【6/11開催】ラピダスやTSMC熊本に続く、日本列島の巨額投資ウェーブを見極めよ!半導体の第一人者・泉谷渉氏が製造業の勝ち残り戦略を明かす「先端技術研究会」開催(5/25)
*YouTube(テレ東BIZダイジェスト)【ノーカット】迫る米中首脳会談…ベッセント長官来日で日米は何をしたのか?片山総務大臣 記者会見(5/12)
*YouTube(TBS NEWS DIG Powered by JNN)ベッセント財務長官 アメリカの金利上昇に「日本が影響」の可能性指摘 日本当局が「市場落ち着かせる発言始める」と言及|TBS NEWS DIG(1/20頃)
高市総理の”食品への消費税を2年間ゼロにする”発言で財政悪化の懸念から長期金利上昇
*トラスショック…2022年9月イギリスのリズ・トラス首相が発表した大規模な減税政策に対して英国債が大量に売却され英金融市場が混乱した。
*アヘン戦争…(1840~1842年)清とイギリスの戦争。イギリスはインドで製造したアヘンを清に輸出して巨額の利益を得ていた。清がアヘンの全面禁輸を断行し戦争になった。(ウィキペディアより)
*植民地主義…16世紀の大航海時代から20世紀にかけてヨーロッパ中心に推し進められ資源の収奪や先住民の抑圧を行った。(Google検索より)
*人道主義(ヒューマニズム)…人間の尊厳を至上のものとし、人種や国籍にかかわらず人類の平和と福祉を目指す思想(Google AIによる概要)
以下は本文と関係ありません。気になったニュースです。
*YouTube(カナダ人ニュース)5.9民主党がマジで大自爆しているwwwwwwwwww100億円をドブに捨てるどころか巨大ブーメランを食らっている理由(5/10)
ゲリマンダー戦争(選挙区改定)を巡る裁判、民主党に大打撃。5/8VA州最高裁判所は4月州民投票がVA州憲法に違反しているため、投票結果の無効を言い渡した。ゲリマンダーリング(特定政党・候補者に有利な選挙区で区割りすること)。4/29連邦最高裁はLA州の民主党が押しつけた選挙区に違憲判決を下した。連邦最高裁判決(自らの都合で選挙区改定をしていた)。ゲリマンダー戦争によって、下院議員選挙の共和党劣勢が明らかに解消されつつある。
*財経新聞(WEB) UAEのOPEC離脱で原油市場に変化、円相場は中長期で円高要因か(5/11)
*BBCNEWSJapan(WEB)【解説】UAEのOPEC離脱、今後の石油流通に大きな影響を与える可能性(4/29)
アラブ首長国連邦(AUE)が石油輸出国機構(OPEC)からの離脱を発表。OPECは加盟国に生産枠を当てはめることで原油価格をコントロールしてきた。OPECの生産はサウジアラビアが主導しているが、UAEは第2位の余剰生産力を持つ。UAEが一日500万バレルの生産を目指すと貧しい他のOPEC加盟国は耐えられないかもしれない。UAEは現在、アブダビ首長国の油田からフジャイラ港へ向かう、新しい地上パイプラインに言及している。今後の増産に向けては追加の輸送能力が必要。世界は当然ながら、1バレル110ドルとなった原油に注目しているが、今年11月の米中間選挙に間に合う形で収束するなら、価格が50ドル台に近づく可能性も排除すべきでない。(一部抜粋)
*YAHOO!japanニュース(WEB)「唯一無二の技術が…」三菱マヒンドラ農機撤退、有機米産地が困惑(5/21)日本農業新聞
島根県大田市 有機栽培で重宝される「紙マルチ田植機」田植え最盛期を迎えた5月に三菱マヒンドラ農機(松江市)の撤退発表があった。

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