言いたい⑨

言いたい

私は昔、学校教育で英語を学んだけれど英語が習得できなかった類いだ。
日本の最近の英語教育をよく知らないが、最近の若者は英語に対する苦手意識は無くなったのだろうか。

自分が英語を使えないことを肯定的に捉える要因として当時の英語教育に思ったことは、英語の教本を作った方々が英語をとてもリスペクトしていて、文章を読むための文法など細部にわたって丁寧過ぎたからだよと。(丁寧過ぎて全然面白くなかった。うんざりだった)

そんなふうに善意に解釈する前は、教科書が悪い、とか語教育のシステムが悪いから習得できなかったのだと少し批判的だった。

しかし今となっては逆に、日本語を守るための英語教育だったのではないかと思ったりしている。だとしたら、当時の英語教育を考えた方々を逆にリスペクトしたくなった。
本心は、バイリンガルが理想なんだけれど。

世界にたくさんの言語が存在するけれど、言語は文化そのものだと思う。日本語という言語が失われたら、日本の文化も損なわれてしまう。
日本の英語教育は、敗戦後の日本の文化を守ったことになる。
偶然でも偶然でなくても日本を愛する日本国民としては、幸運だったと感じる。
これからも日本の歴史を刻んできた日本語を大切にしてほしいと思うし、それを知った上で外国語を学びたい、学んでほしいと思う。

今は、脱グローバル化という声も多く上がっているが、一昔前にグローバル化が叫ばれた時代があった。
とにかく海外進出!!、海外の安い労働者に働いてもらって会社の利益をあげて、会社を大きくする!、それが世界基準!!
日本人は、英語が出来ないから駄目なんだ!、だから世界に通用しない!!

かつての日本は世界のそんな風潮(流行?、プロパガンダ?)に振り回され翻弄されたと感じる。
その流れで生産の拠点を海外へ移し、日本国内は空洞化していった。

その当時の風潮に乗った経営判断を否定するつもりはない。いつも決断は最良のものとして行うのだから。
ただ、時間をかけて学んだことは学習しなければならないと思う。

私も、最近の風潮、脱グローバル化に賛成だ。
日本も敗戦後、長い期間反省した。身を削って世界にも貢献していると思う。そろそろ日本人は、再び日本のためにその能力を使っても良いのではないかと思う。
日本の産業の空洞化を取り戻し国民の生活を豊かにする。日本の経済を豊かにし、日本の少子化問題への取り組みもどんどん行ってもらいたい。

その色々な政治の取り組みの中で、海外からの移住者を積極的に増やす考えには、私もあまり賛同しない。無理に増やさなくても良いと思う派の方だ。
土地が余るのなら、自給率をあげるために農業に力を入れれば良いと思うし、人口が足りない部分は機械化で補えば良いと思う。

人種を差別するという考えからではない。外国人であっても日本語を話し、日本の文化を継承してくれる方々は日本人の心も持っていると感じるので、そういう方たちが日本に住むことはむしろ歓迎する。

しかし、日本が日本らしくなくなるのは嫌だし、外国人のために働く日本人、とはなりたくない。

その風土に住む人々は、時間をかけてその風土の人になる、そんな気もしているので、現在日本に住む外国人は、徐々に日本人としてのアイデンティティも持ってくれたら良いのにと思っている。

R5.1.22

コメント

タイトルとURLをコピーしました